西谷 誠 (にしたに まこと)

76年10月15日、滋賀県生まれ。95年、栗東・瀬戸口勉厩舎より騎手デビュー。98年、阪神障害S(春)で重賞初制覇(ゴッドスピード)。翌99年の中山大障害を同馬とのコンビで制し、GI初制覇をはたす。06~08年には障害リーディング3連覇(史上初)。12月5日終了時点の通算成績は、1262戦141勝(平地448戦26勝)。おもな勝ち鞍は、99年(ゴッドスピード)・06年(マルカラスカル)・09年(キングジョイ)中山大障害、08年中山グランドJ(マルカラスカル)(すべてJ・GI)など。

白浜 雄造 (しらはま ゆうぞう)

79年9月25日、長崎県生まれ。98年、栗東・浅見秀一厩舎より騎手デビュー。05年の中山大障害をテイエムドラゴンで勝利し、GI初制覇をはたす。09年中山グランドJ(J・GI/スプリングゲント)の勝利で通算重賞勝利数を16とし、嘉堂信雄元騎手(08年に引退)の15勝を抜いて歴代トップに立つ。12月5日終了時点の通算成績は、1448戦90勝(平地835戦26勝)。おもな勝ち鞍は、00年(テイエムダイオー)・03年(ウインマーベラス)・07年(テイエムドラゴン)京都ハイジャンプ(J・GII)など。

高田 潤 (たかだ じゅん)

80年11月3日、大阪府生まれ。99年、栗東・松田博資厩舎より騎手デビュー。01年の小倉サマージャンプ(J・GIII/ヒサコーボンバー)で重賞初制覇。06年にはドリームパスポートとのコンビで皐月賞(GI)を2着したほか、神戸新聞杯(GII)に勝利するなど平地でも活躍。08年には、キングジョイとのコンビで中山大障害を制し、J・GI初制覇をはたす。12月5日終了時点の通算成績は、1458戦90勝(平地1126戦44勝)。おもな勝ち鞍は、01年(アイディンサマー)・08年(キングジョイ)京都ハイジャンプ(J・GII)など。

(前編からの続き・取材日=2010年12月2日)

──
ここからは、障害レースの魅力や醍醐味を
お聞きしていきたいと思っているんですが、
まず、どんなところに魅力を感じますか?
白浜
僕は、フラット(平地)よりも
馬と接する時間が長いことが魅力だと思っています。
それまでフラットしか経験のない馬に、
障害を飛ぶことを教えるのも僕らの仕事ですから。
もちろん、フラットでも馬とのコンタクトは必要ですし、調教もしますけど、
あの長い障害レースを戦い抜くには、
本当にいろんなことを教えなければいけませんからね。
西谷
正直、
俺たちの命を握っているのは馬たちなんでね。
白浜
ホントにその通りで。
だからどうコントロールしていくかっていうのが難しい。
いまだに正解にはたどり着けていないと思うし、
ジョッキーによってもやり方は違いますからね。
1頭の馬でも、
西谷さんの作り方、僕の作り方、潤の作り方は違いますから。
高田
僕は厩務員さんとか、厩舎スタッフと
一緒に馬を作っていくっていうことにやり甲斐を感じますね。
オーナーや先生(調教師)など関係者はたくさんいらっしゃいますけど、
馬に一番近いのは厩務員さん。
障害練習に付いてきてもらったり、
今度はこうしてほしい、ああしてほしいとか、
厩務員さんと毎日コミュニケーションを取りながら
一緒に馬を作っているっていう感覚があるので。
だから、勝ったときには厩務員さんもすごくうれしいと思いますし、
僕もなんとかそういう気持ちに応えたいって思うんです。
厩務員さんにしてみれば担当馬は2頭しかいませんから、
平地の馬も障害の馬も同じように大切ななかで、
ホントにドキドキしながらレースを観ていると思うので。
白浜
観てるほうが怖いよ。
西谷
うん。それはよく聞くな。
高田
落馬したときなんか、
厩務員さんはホントに真っ青になって…。
祈るような気持ちで観てると思うんです。
そういう思いが伝わってくるから、僕も頑張れるというか。
──
そうやって厩舎スタッフと一緒に
一生懸命作り上げた馬で勝てたときには、
きっとものすごい達成感なんでしょうね。
白浜
最高ですね。
僕はその一瞬のためにジョッキーをやっているような気がします。
まぁ、いつもそう前向きに頑張れるとは限らないんですけどね。
一度怖いと思い始めたら、もう…。
西谷
障害レースはホンマに緊張するからな…。
白浜
レース前に落馬のことを考えると、
もう怖くて怖くて動けない時期もありました。
若いころは、周りのベテランの方たちが「怖い」って言ってるのを聞いても、
僕自身は全然平気だったんです。
怖いならやめればいいのに、
って思ってたくらい。
でもいろいろ経験すればするほど、「怖いな」って思うようになって。
障害レースは注目度も低いし、
こんな危ない仕事を続ける意味があるのかなって、
正直、思ったこともありましたね。
西谷
怖いと思っているジョッキーは、
こっちが見ていられないほど
青ざめていたりする。
唇が紫になってたりするから、すぐわかるよ。
──
白浜さんはそういう時期からどうやって抜け出したんですか?
白浜
とくにきっかけがあったわけじゃなく、ひたすら我慢でした。
乗せてくれる関係者に対して「怖い」なんていえるはずもありませんからね。
おかげさまで、今は楽しく乗れてますけど。
西谷
でも実際、怖いよね。潤は怖いと思う?
高田
怖くないって言ったら嘘になりますね。
西谷
レース前は口数が少なくなるもんな。
白浜
ものすごい緊張感がありますからね。
だから、
レースが終わったあとは、
フラットのジョッキーよりも
テンションがやたらと高い(笑)。
ああ、無事に帰ってきたなぁっていう安心感でね。
まぁ、そういう意味では僕はわりと冷静なほうだと思うんですけど。
西谷
うん。雄造くんは基本的に冷静だよね。
高田
僕もそうかな。
ただ、レース前にはあまりしゃべりたくない。
白浜
うんうん、ピリッとするよね。
高田
レース前はチャラチャラしたくないんです。
西谷
俺はゲートのなかでもしゃべってるよ。
『行く? 行く?』みたいな(笑)。
白浜
あ、僕もしゃべってるかも(笑)。
高田
僕も障害ジョッキー同士で話すのはいいんです。
ただ、それ以外の人とは、レース前にあまり話したくない。
白浜
潤は大きいレースの前とか、とくにピリピリしてるよな。
高田
そうですか?
白浜
うん、してるよ。
ちょっとピリピリしすぎてるな、って思うこともある。
僕があんまりしないから、余計にわかる。
高田
僕、めっちゃ緊張するからな~(笑)。
白浜
僕は緊張することが恥ずかしいと思ってしまう。
だから、
緊張しないように自分の感情を
コントロールするようにした。
だから、あまり状況に左右されるタイプではないと思う。
西谷
いやいや、雄造くんも緊張してるって(笑)。

──
それまで平地で走っていた馬を障害馬として育てていくなかで、
一番大切なことはなんですか?
白浜
僕は、とりあえず馬を落ち着かせることから始めます。
たとえばフラットの短距離を使われていた馬は、
やっぱりうるさい馬が多いですからね。
とりあえず落ち着かせて、そこからスタートしますね。
高田
僕もそうですね。
まずは落ち着けよ、みたいな(笑)。
白浜
そうそう。
まずは落ち着いた状態でコミュニケーションをとりたい。
それから飛ばせてみて、最初はまずまずだった馬が
落ち着いて飛べるようになったりしたら、
俄然おもしろくなる。
高田
そうですね。
あと、僕の場合は、
障害練習の初日はワクワクしますね。
白浜
ああ、わかるわかる。
どんな飛びをするんだろうってね。
──
この馬は障害に向いてるなって思うのは、どんな馬ですか?
西谷
それはね、好み(笑)。
高田
ん~、ちょっと練習して、
この馬はダメだなっていうのはすぐにわかるんですけど。
西谷
難しいよね。
初日でこっちが楽しくなるような馬もいるし、
これは無理だなって思っても、
練習するうちに良くなってくる馬もいるし。
白浜
良くなるにしろ悪くなるにしろ、
練習する過程で馬は変わってきますからね。
高田
僕は飛び味を重視しますね。
障害って、完歩さえ合えばどの馬でも飛べるんですよ。
ただ、同じように飛ぶなかで、
背中の使い方とか乗り心地はやっぱり違う。
それは、普通に走らせていい馬と比例するとは限らないんですよ。
普通に走らせたらゴトゴトしてるような馬でも、
障害はフワッと飛んだりするので。
逆に、
めちゃめちゃいい乗り味で、
フットワークも抜群なのに、
いざ障害を飛ばせたら
全然ダメな場合もありますし。
白浜
僕はスタミナがある馬がいいですね。
平地の長いところを勝っている云々ではなく、
息が長く持つ馬っていうのかな。
──
一説には、障害にスタミナはいらないとも聞いたことがありますが。
西谷
スタミナはいるよ。
白浜
3000mからのレースで、しかもその間に障害を飛ぶわけですから、
スタミナがいらないはずがない。
西谷
とくに中山大障害は、スピードよりもスタミナ重視だね。
ただ俺は、スピードが勝っている馬のほうが好きだな。
ゴッドスピードとか好きなタイプだった。
(96年小倉3歳Sなど平地重賞2勝、99年中山大障害など障害重賞3勝)
平地力はあるに越したことはないからね。
白浜
確かにそうですね。
高田
でも、NHKマイルCを勝ったウインクリューガーは、
障害では未勝利を勝っただけでしたよね。
白浜
そうだね。でも同じウインのマーベラスは、障害でも強かったよ。
大切なのは、
平地力と障害センスが、
かみ合うかかみ合わないか。
かみ合うなら、そりゃあ平地力はあったほうがいい。
でもまぁ基本的に、フラットとは違う競技だと思うけどね。
平地力以前に、障害はセンスがないとダメだよね。
高田
練習を重ねてうまくなる馬もいれば、
最初からうまく飛ぶ馬もいるし、
何回飛ばせてもダメな馬もいる。
何度か飛ばせていくうちにうまくなっていくっていうのも、
ひとつのセンスだと思います。
白浜
あとは教える人によっても違う。
その馬がもともと持ってるセンスも重要だと思うけど、
教える人間の飛ばせ方とか考え方で、
完成型が違う馬になるかもしれない。
西谷
そうそう、馬だけじゃなくジョッキーもセンスが問われると思う。
それは平地、障害、関係なくね。
少し前に『UMAJIN』っていう雑誌で四位さんの特集があって、
そこでジョッキーから四位さんへの質問を集めてたんだけど、
そのとき俺、
『馬乗りにとって、一番大切なことはなんだと思いますか?』
っていう質問をしたの。
そしたら四位さん、一言『センス』って言ってた。
高田
四位さんならそう言うかもしれませんね。
西谷
ただ、自分の感覚と人の感覚は違うから難しい…。
白浜
人それぞれですからね。
たとえばレースでいえば、
潤があえて馬を動かしていくタイプなら、
僕は自然体で行きたいタイプだし。
高田
僕!? そうですか?
白浜
いい悪いではなくて、時に積極的に馬を動かしたり、
強気に動いていくことがあるように思うよ。
西谷
俺と雄造くんは、スタートしてからアクションを起こすタイプじゃないからね。
馬まかせのスピードである程度行ったところで、操作を始めたいっていうか。
白浜
うん。あとはレースを見てから考える。
『行ってくれ』と指示があれば、もちろん行きますが。
西谷
俺も基本的に、ひとつ飛んでから考えようと思って乗ってるよ。
ただ、雄造くんに関しては重賞に強いイメージがあるから、
どんな馬に乗ってても注目するようにしてる。
一緒に乗っていて、
不気味っていうか怖い存在だから。
白浜
僕はね、とくに最近ですけど、
自分の馬が一番気持ちよく走れるように
心がけてるんです。
(川田)将雅がこの前、菊花賞を勝ったあとのインタビューで、
『競走馬ですから、僕は馬に負担をかけて走らせる。
  負担をかけて動かすことに重点をおいてやってきた』
って言ってて。
勝負師としては当然だなって思う半面、
今の僕とはまったく逆だなって思った。
競馬だから、当然1番になるために頑張りますけどね。

──
今後、障害界を盛り上げていくには、どんなことが必要だと思いますか?
白浜
一人でも多くの人に競馬場で見てもらえるようになれば、
変わってくると思うんですけどね。
土曜日の午前中にやっててもね…。
ファンのなかには、いまだに『障害レースなんてあるんだ』って
思ってる人もいるんじゃないですか。
せめて特別の前、7、8レースあたりに組んでくれればなぁ。
西谷
うん。ライブで観てもらうのが一番なんだけどね。
高田
お客さんにしてみれば、同じ競馬だし、
馬券だって買えるわけだし、平地レースと変わらないんですよ。
ただ、何が違うかって言ったら、落馬のリスクが大きいことですよね。
だからお客さんは買いづらいのかもしれないけど、
逆にいえば、
平地以上にドキドキしながら
レースを観られると思うんですけどね。
西谷
ギャンブル性でいえば、平地より簡単なんじゃないかなぁ
。何しろ頭数が少ないからね。
障害だけ5連単を発売するとか(笑)。
白浜
夢のような配当が出そうですけど(笑)。
ただ、毎回同じようなメンバーで走るわけですしね。
高田
僕らも障害レースを盛り上げるために、
できることはやらなければと思ってます。
だから、こんなこと僕がいうのは生意気かもしれませんが、
JRAにも一緒に盛り上げてほしいというか…。
西谷
そうだよね。
馬券の売り上げでいえば、一番伸びしろがあると思うんだけどなぁ。
白浜
そうそう。
一番売れていないっていうことは、
そのぶん伸びしろがあるっていうこと。
高田
それに、
障害レース自体、
昔よりも絶対におもしろくなってると
思うんですけどね。
西谷
俺もそう思うわ。
高田
馬の質が上がってきたから、
今はもう逃げ切りばっかりじゃないですもんね。
白浜
確かに、昔は強い馬が逃げて、そのまま勝つケースが多かったからね。
高田
力差がはっきりしすぎてましたよね。
昔は、平地のオープン馬が障害にいった場合、
平地で稼いだ賞金に対しての斤量を背負わされてましたから、
結局、未勝利とか500万の馬しか上がってこなかった。
でも今はそのシステムが変わったから、
平地で未勝利だった馬と
重賞でバリバリ走っていた馬が、
障害では普通に一緒に走りますからね。
それで、平地未勝利の馬が勝ったりするから、
今の障害はおもしろいんですよ。
白浜
平地力はあるに越したことはないって言ったけど、
今、障害で一番強いキングジョイは平地未勝利だし、
メルシーエイタイムにしても、平地は1勝だもんね。
西谷
でもジャンプの世界もね、若い子を中心に、
注目度を上げるために何ができるだろうって考えて、
アクションを起こし始めてはいるんだよ。
白浜
そうですよね。
まずは、その存在を一人でも多くの人に知ってほしい。
障害そのものの知名度が上がれば、
興味を持ってくれるファンは絶対にもっといると思うから。

──
さて、今年も残りわずかですが、高田さんは今年絶好調ですね。
西谷
リーディング争いしてるもんな。
白浜
調子に乗りすぎや(笑)。
西谷
そうや、そうや(笑)。
高田
でもリーディングはもう無理っす…。
西谷
確かに厳しいな…。
あと3勝しないとトップに立てないもんな。
高田
先週、1番人気の馬に乗っていたので、
そこで勝てば、北沢さんに勝ち鞍で並べたんですけど、
あろうことか当の北沢さんに負けてしまって(笑)。
白浜
最悪のシナリオだったな(笑)。
高田
ジ・エンドです…。
西谷
あと乗れて5鞍か6鞍か。
高田
可能性はゼロではないけど、そう簡単には勝てませんよ~。
西谷
ん~、3勝は厳しいな。
俺は今年は…、あんまりおもろなかった(笑)。
やることなすこと失敗ばかり。
白浜
そういうときってありますよね。
西谷さん、おもしろくなさそうだな~と思って見てましたけど、
僕は敵だから、あえて何も言わなかった。
西谷
これも
四位さんが言ってたんだけど、
『走るのは馬だから、
  騎手にスランプはない』って。
俺もそう思う。
騎手にできることなんて、そんなにないんじゃないかなって。
もっとやれるはず、とか思ってる人がいるとしたら、
それは過信だと思う。
高田
うん、勘違いですよね。
西谷
馬7、騎手3とか言われてるけど、
そんな比率じゃないと思うんだよね。
だから、冷静に考えたら、
騎手にスランプなんてないんだろうと。
高田
馬にはスランプはありますけどね。
西谷
そうだね。
今年は…3つしか勝ってない。これまででワーストかな。
重賞で上位にはきてるけど、勝利数的には全然だったから、
危機感は持ってます…。
白浜
確かにリーディングを獲ってたときの西谷さんとは、
違うような気がしますね。
西谷
とにかくこの商売、平地も障害も関係なく、勝つのが一番の薬。
早くきっかけをつかめるように頑張るだけだよ。
──
西谷さんには、最後に中山大障害という大舞台が待ってます。
西谷
そうか、(3人のなかで)乗るのは俺だけか。
(マルカラスカルに騎乗予定)
高田
僕は阪神で未勝利に乗る予定なので。
白浜
僕も今年はこっち(阪神)で応援してますよ。
大障害に乗るのと乗らないのでは、
その週の緊張感が全然違いますからね。
『不安と期待』と『憂鬱と楽しみ』がごっちゃになって。
西谷
怖いレースではあるけど、
一番怖いかっていったらそうでもないのに、
独特の緊張感があるんだよね。
高田
ホントにあの空気は独特ですよね…。
西谷
当日、何気なく手のひらを見たら、
すんごい汗かいてたりする(笑)。
高田
乗った人間にしかわからないですよね。
一昨年勝たせてもらいましたけど、
僕からすると、中山のあのコースを
完璧に乗ること自体が難しいですもん。
スラーッと回ってこられます?
白浜
勝ったときはスムーズだったような気がするけどね。
高田
大障害のコースって幅がすごく広いじゃないですか。
だから、通るところひとつで、ものすごく距離にロスが出たりとか、
あるいはヒュッと前に入られたりとか。
本当に難しい。
乗り方次第で、着順がガラッと変わりそうで。
でもマコッチャンは、(中山大障害を)3勝もしてるんですもんね。
年間の勝利数では、最高何勝したんですか?
西谷
15勝したな(07年)。
高田
15勝って…すごいな(笑)。
僕はフリーになって今年が初めてのシーズンだったので、
無理を承知で
10勝を目標にやってきたんですけど、
達成した今も奇跡だと思ってますからね。
我ながら、よく勝ったなって。
西谷
そうやな。10勝したら、障害ではリーディング争いだからな。
俺はここ数年、
年間10勝と重賞をひとつ勝つことをノルマとしてやってきて、
ずっとクリアしてきたんだけど、
今年で見事に途切れた(笑)。
高田
僕は来年も引き続き、年間10勝を目指します。
なかなかできませんからね。
西谷
来年の目標か…。
なにしよ…あ、目標っていうより夢だけど、
グランドナショナルに乗ってみたい! (イギリスでもっとも人気のある世界一過酷な障害レース)
高田
乗りたいですね~!
マコッチャン、乗ってみてくださいよ(笑)。
──
以前、田中剛騎手が騎乗されましたよね。
(1995年にアイルランドの馬に騎乗)
西谷
そうそう。
でも確か、ひとつ目の障害で落馬したんじゃなかったかな。
高田
どうしたら乗れるんですか?
西谷
剛さんは毎年フランスに行ってたから、現地でツテがあったんだと思う。
日本馬で出るのは、まず無理だしねぇ。
白浜
それ以前に、日本の馬が飛べるような障害じゃないでしょ。
70キロくらい背負わされるし。
高田
大昔に1頭出たっていう日本馬(1966年にフジノオーが出走)も、
中山大障害4勝とかいう馬ですよね。
そんな化け物でも完走できなかったんですからねぇ。
しかも、距離は7000m以上でしょ。
今日、家からここまで車で来たんだけど、
ちょうど7キロくらいだった(笑)。
西谷
でも乗れるなら乗りたいよ。
目標っていうより夢だし、非現実的かもしれないけど。
それで、
『情熱大陸』に出んねん(笑)。
白浜
目標かぁ…。
僕はスムーズに気持ちよく、楽しく乗りたいです。
落馬も多かったし、いろんなことがあって、
仕事がホントにつらい時期が長かったので、
今はそう思えるだけでも十分な気がしてます。
我慢の時期を経て、また『勝ちたい!』と思えるようになったので、
この気持ちのまま乗れたらなと。
何勝したいとか数にこだわりはありません。
ただ、
もちろん自信はなくはないですよ(笑)。

ジョッキーインタビュー!CLUB GRIP トップへ戻る