(取材日=2011年5月19日)
- 福永
-
今年前半も、海外からたくさんジョッキーがきましたね。
- 岩田
-
リスポリは、帰国する時点で全国リーディング1位やったからね。
- 福永
-
いろんな意見があるようですけど、僕は
外国人ジョッキーと日本人ジョッキーには、
やっぱり技術面で差があると思いますね。
- 岩田
-
俺もそう思う。悔しいけど、腕っぷしから馬の御し方まで、
何から何まで全然違うと思うわ。
- 福永
-
馬主さんのバックアップの有無とか、
たしかに条件面は違いますけど、ある程度の期間、
日本人ジョッキーが海外に行っても勝てないですもんね。
- 岩田
-
そうやね。
日本にきてるジョッキーは、それぞれの国のトップジョッキーで、
なおかつ日本でもいい馬に乗ってるわけで…。
- 福永
-
外国人ジョッキーを全面的にバックアップする馬主さんが
日本にいるように、海外で馬主さんにそう思わせた
日本人ジョッキーがこれまでいなかったのは事実。
僕はそう受け止めてます。
って思っているだけじゃ、
何の進歩もありませんからね。
僕は正直、技術面で負けてると思うから、
もっともっと頑張らなくちゃいけないと思ってますけど。
- 岩田
-
たとえば、グランプリボスでいえば、
俺も(藤岡)佑介も乗せてもらったけど、
ウィリアムズの騎乗を見て、
やっぱりちょっと違うなと思った。
馬をグッと抱え込むもんね。
彼らは、ほとんど毎日競馬に乗ってるし、
調教も乗ってるだろうし、そういうところで差が出るんかなぁ。
- 福永
-
岩田クンだって、中央に移籍する前は、毎日乗ってたじゃないですか。
乗れるものなら、今も毎日競馬に乗りたいですか?
- 福永
-
海外はオフシーズンがありますからね。
気持ちを切り替えるっていう意味でも、すごくいいですよね。
- 岩田
-
日本にもオフシーズンがあったら、その期間を使って海外に行く?
- 福永
-
行くかもしれませんね。ただ僕は、
海外に挑戦するのは、
日本でトップになってから、
と思ってます。
昔から『なんで海外に行かないの?』って、
周りの人には言われてるんですけど、
たとえば2週間や1カ月行ったところで、
何も変わらないと思うんです。
- 岩田
-
そうやね。俺もどうせ行くならじっくり行きたい。
- 福永
-
寝わら上げから調教まで、毎日頑張ったとしても、
月に1鞍か2鞍、乗れるか乗れないかですよね。
それだったら、日本で年間800ー900鞍乗っていたほうが、
技術的には絶対に向上すると思うんです。
もちろん、ひとつ乗ることのありがたみとか、
勉強になることもたくさんあるとは思いますけど。
- 岩田
-
何のために海外に行くのか、その目的にもよるけどね。
- 福永
-
そうですね。
もっと僕が若くて、日本で思うように乗れてなかったら、
技術云々ではなく、きっかけを探しに行ったかもしれない。
ただ、今は日本で乗せてもらっている馬を置いてまで、
海外に行くメリットをどうしても感じないんですよね。
- 岩田
-
そうやね。行ったはいいけど、
いざ帰国したら乗り馬がいない…
っていうことまで、考えてしまうよな。
- 福永
-
だから僕は、日本で頑張って技術を身に付けて、
世界で渡り合えるだけの自信が持てるようになったら、
挑戦してみたい。ずっとそう思ってます。
行くと決めたら、最低でも1年。
1カ月程度では変われるとは思えないし、
ましてや結果を出せるとは思えませんから。
- 岩田
-
バカンスで終わってしまうよね。
俺も行きたい気持ちは前々からあるんやけど…、
日本は年間を通して競馬があるからなぁ。タイミングが難しい。
- 福永
-
岩田クンの場合、家族がいますからね。
僕は独り身だから、自分の都合だけで行けますけど。
- 岩田
-
そう考えると、
はスゴイな!
本物のさすらいのジョッキーやで。
- ※
-
内田利雄騎手。どこの地区、競馬場にも属さない完全フリーのジョッキーで、
日本各地や海外を転戦。現在は韓国で騎乗中。
- 岩田
-
ところで、祐一クンが一番うまいと思う外国人ジョッキーは誰?
- 福永
-
いろんな外国人ジョッキーがきますけど、やっぱりデットーリかな。
岩田クンは?
- 岩田
-
そう考えると、
俺もデットーリかなぁ。
日本でよく騎乗しているジョッキーでは
スミヨン。
- 福永
-
そういえば岩田クン、
スミヨンとよく食事に行ったりしてるんですよね?
何を話してるんですか(笑)?
- 岩田
-
なんやろ?とりあえず、競馬の話はあんまりせんなぁ。
- 福永
-
そうなんや(笑)。
僕は、日本によく来るジョッキーのなかでは、
ライアン・ムーアがうまいと思います。
- 岩田
-
それにしても、
いつか日本のジョッキーが海外で成功する時代がくるんかなぁ。
(第3回へ続く)
岩田康誠×福永祐一スペシャル対談『今年こそ全国制覇へ──ツートップが激突!』