(取材日=2013年2月27日)
- 安藤
-
ああ、絶対にラーメンだったね。
そう決めてた。
好きなのもあるけど、ずーっと汗取りをしていると、
汁物とか麺類しか入らないんだよね。
米とかはノドが詰まるというか、入っていかないんだよ。
そのあと、飲みながらちょこちょこつまんで、
ある程度体が戻ってくると、今度は食い気が一気にくるんだけどね。
- 安藤
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ああ、ちょっと通ってたね。
減量のためというよりも、
嫁さんに誘われて無理やり…(苦笑)。
- ──
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そうだったんですか。
てっきり、減量や体を柔らかくするためかと思っていました。
やはり、努力をされているんだなぁと。
- 安藤
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ホットヨガはそうじゃないんです(笑)。
でも、走るには走ってたよ。
一時期、ずーっと合羽を着て走ってた。
それはね、息が持たなくなったことがきっかけでね。
あるとき、土曜日の1頭目に乗ったら、
もう息が持たなくて頭がくらくらして(笑)。
これはアカンなと思って、走るようになったんです。
- ──
-
なるほど。安藤さんというと、
減量に苦労されていた印象があります。
- 安藤
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そうやね。週の半ばには、58キロくらいまでいってたから。
- ──
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やはり、週末に向けての減量はしんどかったですか?
- 安藤
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たしかに減量がなくなったのはすごく楽だけど、
それが(引退の)原因ではないよ。
今まで体重を落とすことに失敗したこともないしね。
ただ、人間ていうのは“なまくら”になるもので、
54キロに乗らないことが楽やと思っていたのに、
だんだん56キロに乗るのも嫌になってきて(笑)。
気持ちがついていかなくなったんやね。
そう、気持ちのほうが大きい。
引退を決めたのは、やっぱり馬を動かせなくなったことが一番。
思うように馬を動かせるなら、
どれだけ体重を落としても乗りたかった。
- ──
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ということは、やはり“馬に乗る”ということには未練が…。
- 安藤
-
いや、馬を動かせなくなったんだから未練はないよ。
思うように走らないんだから、それじゃあおもしろくない。
やっぱり、
人間が楽しい気持ちで乗らないと、
馬も走らないと思う。
外国人ジョッキーがなぜ馬を動かせるのかっていったら、
すごく明るい気持ちで乗っているからだと思う。
本当に楽しそうやもん。
- 安藤
-
え? 全然覚えてない…(笑)。
- ──
-
ホントですか?
四位さんと横山典さんと安藤さんの3人で、
ダービージョッキー対談という企画があったそうなんですが…。
- 安藤
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あ、その対談は覚えてる。そのとき?
- ──
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らしいです。函館で昼間から飲んでいらして、
取材前に、安藤さんと横山典さんがベロベロになってしまったという…。
- 安藤
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そんなことあったっけ?
自分に都合の悪いことは、忘れてしまうほうやから(笑)。
でも、函館はのんびりしているから、
昼間からみんなで酒を飲むことは、たしかにたまにあったなぁ。
- ──
-
松田大作さんが、酔っ払って寝てしまった安藤さんを
起こしに行ってくださったそうなんですけど、
安藤さんは起きてくれなかったそうです(笑)。
- 安藤
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ああ、そうだったんだ(笑)。ん~、覚えてない…。
- ──
-
でも、取材開始から2時間後くらいに、
安藤さんから「みんなまだ飲んでるの?」って電話があって、
「え~と、安藤さんを待ってるんですけど…」みたいな(笑)。
- 安藤
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ゴメン、覚えてないわ…。
- ──
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最終的には合流して、きちんと取材を受けられたそうなんですけどね。
- 安藤
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そうだったんや。ずいぶん酔っ払ってたんやなぁ。
まぁ、函館ならあり得るかもしれん(笑)。
それにしても、自分に都合の悪いことは、
忘れるのが得意やね(笑)。
- ──
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ちなみに、ご自宅では毎晩どのくらい飲まれるんですか?
- 安藤
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まずはビールを1本飲んで、あとは焼酎の水割りとかお茶割りとか…。
焼酎の普通のボトルなら、
2日で1本なくなっとるな(笑)。
- 安藤
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ああ、あったね(笑)。あのときは、発走員に怒ったの。
そのとき俺が乗っていたのがアラブの馬で、
たしかミスハクヒンだったかな、人気になっていてね。
すごく敏感な馬だったんだけど、ゲートに入って待っているときに、
後ろで発走員がものすごい大声で怒鳴っていて。
たぶん、ゲートに入らない馬かなんかおったんやろうね。
その声に俺の馬が反応しちゃって、まともに出遅れて。
レースが終わったあと、すぐにその発走員をつかまえて
「お前ら素人か!
発走員のくせに
あんなに大声で騒ぐなんて。
もう少し勉強しろ!」
って、怒ったんだよね。
- ──
-
私は中央に移籍されてからの、優しくて穏やかで、
人間的に落ち着いていらっしゃる安藤さんしか知らないんですけど、
岩田さんいわく「怖いイメージしかない」そうです(笑)。
園田競馬場でのエピソードのほかに、岩田さんは
めちゃくちゃ怒られたことがあるとおっしゃってましたよ。
- 安藤
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え? ホントに? 覚えてないなぁ。
やっぱり自分に都合の悪いことは、忘れてるんやな(笑)。
- 安藤
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うん。それは今でも俺の仕事。昨日も作ったよ。
- ──
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作るということは、ドッグフードではないんですか?
- 安藤
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キャベツを刻んで、鶏肉と一緒にゆがくの。
それを数日分一度に作って、1食分ずつにわけて冷凍しておく。
- ──
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その光景を想像すると、なんだか新鮮です(笑)。
- 安藤
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自分で好きでやってるんだよ。
家族はね、ドッグフードのほうが健康にいいっていうんやけど、
俺としては、どうせなら美味い物を食いたいだろうと思ってさ。
だって、散歩と食うことしか楽しみがないんだから。
- ──
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ちなみに、今飼ってらっしゃるのは?
- 安藤
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さっき話に出たチワワと、プードルとパグの3匹。
犬は本当に好きやね。
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第4回へ続く