
「平松さんと話すようになってもう十年になりますかねぇ……」
イタリアの田舎街、ピサに松田大作を訪ねると、
彼はそう言って出迎えてくれた。
普段、美浦をベースに活動している私と、
栗東所属の大作とが言葉を交わす機会はなかなか訪れなかった。
私の記憶が正しければ最初に話すようになったのは
他のジョッキーの紹介だったはず。
場所は栗東トレセン。
世紀を跨ぐか跨がないか、そんな頃だったと思う。
大作が騎手デビューしたのが97年だから、デビュー後3~4年目。
つまり、今から遡ることやはり十年前後ということか。
当時、私が35~36歳。彼はまだ21~22歳だったことになる。
第一印象は“チャラチャラした感じ"だった。